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■保険システムよもやまばなし 

第13回:「ビジネスに資するシステム利活用(2)」

 「保険システムよもやまばなし」、本年もよろしくお願いいたします。今年はイノシシ年:「猪突猛進」。目標に向かって、まっしぐらに突進していく、そんな勢いのある年に!していきたいですね。
一方、干支は「己亥(つちのと・い)」。次のステップアップに向けての大切な準備期間であることも意識しながら行動していければとも思います。

 さて、「保険システムよもやまばなし」。今回は、「ビジネスに資するシステム利活用」に向けて、強いリーダシップの下、「組織一体での取組」として、「現状認識」・「目標の明確化」がなされ、その結果としてシステム再構築の必要性が確認された前提で、その後失敗プロジェクトにならないような勘所についてお伝えしたいと思います。
■失敗に学ぶ
「システム関連プロジェクト、うまく行くのは30%!」よく聞く言葉です。実際、多くのプロジェクトにおいて予定していたコストや期間内に開発ができない。開発は行われたものの、その後の安定稼働に支障を来たす。レスポンスや使い勝手が悪く現場に受け入れられない。開発したばかりなのにメンテナンスが出来ない。と言った事態が生じています。
その原因の多くは、「曖昧な要求」や「ベンダー極度依存(丸投げ)」によると言われています。さらに、「関係者間のコミュニケーション不足」や、「開発者の技術力不足」等が拍車をかけてプロジェクト炎上、デスマーチへの道を辿って行くことになります。

■炎上プロジェクト・デスマーチにしないために
上記のような事態を起こさないようにするために留意すべき事項を列挙すれば以下の通りになります。
①「明確な目標」・「組織一体での取組」(前述している通りこれが前提)
②「現行業務処理・現行システムの明確化」
③「したいことの明確化」:RFP(Request for Proposal:提案依頼書)の作成
④「適切なパートナー・ソリューション選定と契約」
⑤「適切な要件定義・確定」
⑥「適切なプロジェクト管理」
⑦「適切な移行・研修計画」
⑧「適切な評価・検収」

留意点って、こんなにあるの!! と思われる方もいらっしゃると思います。しかし、今やビジネス遂行の基盤ともなるシステム。コストも半端ないもの。ビジネスに資するシステム構築のために、是非、これらの点に留意して、「炎上プロジェクト・デスマーチ」を起こさないようにして頂ければと思います。
もちろん、立場によって理解の詳細度合いは変わっていきます。

 まず、①については、前回お伝えした通りです。
②の「現行業務処理・現行システムの明確化」ですが、これも①に次いで重要な課題です。メンバーの入れ替わり・若返り等により業務処理を俯瞰的に捉えることが難しかったり、メンテナンスの繰り返し等により複雑化・ブラックボックス化したシステムが障害となって、この局面の作業を十分行えないケースがあります。この「現行業務処理・現行システムの明確化」が出来ないまま、次のステップに進むと、後の行程で「現行業務通り」とか、「現行システム機能保証」とか、全く訳の分からない展開になっていくことがあります。まさに、炎上プロジェクト・デスマーチへの一歩と言ことになります。

 そうならないように、まずは何としてでも「現行業務処理・現行システムの明確化」を実現して頂きたいものです。③~⑧については、次回以降順次お伝えして参ります。 

K System Planning
島田洋之