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■保険システムよもやまばなし 


第14回:「ビジネスに資するシステム利活用(3)」
 
今年も早や二か月目! なおみフィーバーやインフルエンザ猛威、厳寒!
いろいろなことが起きていますが、お元気でお過ごしでしょうか?
さて、「保険システムよもやまばなし:ビジネスに資するシステム利活用」の三回目。システム関連プロジェクトを炎上プロジェクト・デスマーチにしないための勘所を、「計画、調達、開発、導入、評価」の各局面毎にお伝えしています。前回は「計画」、今回は「調達」に係る勘所。
 
調達局面では、前の計画段階で明確にした課題の解決・新たな目標を実現するために必要となるパートナーや

ソリューションを選定する重要な局面です。ポイントは、「したいことの明確化」と「適切なパートナー・ソリューション選定と契約」です。身の丈に合った相性のいいパートナーや、認識した課題を確実に解決し、新たな目標の実現可能性の高いソリューションを如何に選ぶかが重要です。
 
そのためにまず必要なことは、「したいことの明確化」。
獏とした要求・丸投げ的依頼にしないために、要求内容や条件、依頼事項を次のような文書を作成し明確にすることが求められます。
【現状説明】会社の状況、経営戦略、現行業務・システム
【期待内容】新しい業務概要、新しいシステム概要
【提示条件】予算、スケジュール
上記内容をベースに、ソリューションの提案を受けられるような提案依頼書(RFP:Request for Proposal)として仕上げ、具体的な提案を依頼して行くことで、業務委託・受託者間の情報の非対称性の解消も図られ、より実現性高い具体的な提案を得られることが期待出来、手戻りなく効率的で確実な進め方にしていけます。
 
なお、RFP作成にあたってはそれなりのシステム的スキルも必要となってきます。サンプルの参照や知見者のアドバイスを得ること等が求められます。 
 
「適切なパートナー・ソリューション選定」
RFPに基づき複数の提案を得られたら、それらを評価し、適切なパートナーやソリューション選定を行うことが求められます。相性のいいパートナーなのか、要求事項や新たな目標の実現可能性の高いソリューションなのか、コストやスケジュール、システム技術の最新性や拡張性等、妥当生の確認・判断を行っていく必要があります。具体的な提案を求めているにもかかわらず、まずは受託最優先に、漠とした夢のような提案をしてくることもあります。
何でもします的な提案もあります。提案書の中の限られた情報から、パッケージなのかスクラッチなのか、最新の技術基盤なのか、追加コストは起こりえないのか、スケジュールはこれでいいのか、発注サイドに過度な業務遂行
責任、不利な条件を負わせられているようなことはないか等、確認・評価していくことが求められます。また、この時点で重要なことは、システムの専門性もありますが、社内関係者の利害の一致も極めて重要なテーマになって
きます。ここで、社内関係者の感情的対立があると、その後の進め方に大きな影響を及ぼすことになりかねません。高い専門性と、一致団結して取り組むことが求められます。
 
専門性では、システムの専門性だけでなく、契約に係る専門性も求められます。提案実現に向けて、「準委任契約」なのか「請負契約」なのか。
「検収・支払い条件」はどのようなものか。「損害賠償責任」は明らかか。運用・保守局面は、どのような契約になっていくのか。こういった点を含めて総合的な視点で評価・判断をしていくことが求められます。
 
K System Planning
島田洋之