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■保険システムよもやまばなし 

第29回:番外編「withコロナ・Afterコロナに向けて」

 新型コロナウィルス感染、相変わらずの勢いで、世界的広がりを見せています。この状況、未だしばらくは続きそうです。この事態が、少しでも早く収束することを、ただただ祈るばかりです。

 さて、今回の「保険システムよもやまばなし」ですが、「最近のIT動向(6)」として、「お客さま体験価値」を意識した契約者向けのシステムについてお伝えする予定にしていましたが、最近の状況を踏まえて、テーマを番外編「withコロナ・Afterコロナに向けて」に変更してお伝えしたいと思います。

【新型コロナウィルス感染状況】
 新型コロナウィルス感染が世界的に拡がる中で、各国にあっては、感染拡大抑止に向けて緊急事態宣言、都市封鎖や行動規制など強力な権限を発揮した取組を行ない、その後、社会・経済活動への影響等踏まえて感染拡大抑止のための制限措置の緩和に踏み出す国も出始めています。そういった中で、我が国においては、新型コロナウィルスによる死者の数・死者率は欧米諸国に比して低い状態が保たれているものの、4月7日に発出された「新型コロナウィルス感染症緊急事態宣言」、それに基づく外出自粛等の取組は、5月になって延長されて二か月目に突入しています。

【新しい生活様式】   
 これらの取組の成果により、最近では新規感染者の数も減少傾向に転じ、地域によっては緊急事態宣言の解除もなされ始めつつありますが、政府は感染拡大抑止の取組が長丁場になることを想定し、「新しい生活様式」の必要性を訴え、求めています。「新しい生活様式」では、人との間隔確保、三密の排除、マスクの着用、手洗いの励行などを一人一人の基本的対策・日常生活に求め、また、新しい働き方スタイルとして、テレワークや会議のオンライン化を求めています。私たちは、こういった中で、withコロナ・Afterコロナを意識した取組を行っていく必要がありそうです。

【損害保険業界での動き】
 損害保険業界に目を転じれば、保険会社や代理店では、感染拡大抑止とお客さま視点に向けた次のような取組を確認することが出来ます。
・各種保険における新型コロナウィルスに係る補償(有責対象)拡大
・在宅勤務(テレワーク)や時差出勤の推進、会議・研修の中止・延期
・お客さまと直接対面しない営業(非対面営業)・オンライン相談の開始

新型コロナにより取引信用や休業補償保険などの支払い増が懸念される中での補償拡大は、社会的使命を全うしていこうとする保険会社の気概を感じます。
また、今回、在宅勤務やオンライン相談を実現していく中で、保険会社や代理店における業務変革(テレワーク)や、お客さま接点におけるデジタル化が一気に進んでいくことが想定されます。DX時代到来!!と言うわけです。

【今、何をなすべきか】 
 こういった流れの中で、代理店のみなさんは、今、何をなすべきでしょう。テレワークやオンライン相談の取組を始めた保険会社や代理店においては、いずれ来るべきこのような事態に備えて着々と準備を進め、ついに時機到来、
古い体質からの脱却・業務変革実現!というところもあれば、ともかく・とにかく生き抜くためにやらねばと、清水の舞台から飛び降りるような対応をしているところもあろうかと思います。テレワークによる業務変革や顧客接点のデジタライゼーション実現に向けては、システム等の仕組みや就業規則等ルール・制度の整備、お客さまに係る情報や体験価値等ノウハウの蓄積・活用が求められ、一朝一夕に成果に結びつくものでは無いと思いますが、それでも、「始めなければ始まらない」!やるなら今でしょ! と思います。もちろん、「ひたすらコロナ禍が過ぎるのを待つ」という決断もあるかもしれませんが・・・

【やるなら今でしょ!】
 やるにあたっては、各社の状況により対応方法は異なってくると思いますが、リスクベースの考え方の下、迅速に大胆に決断していくことが求められます。やり方は、今の時代、いろいろな方法・ツールが利用出来ます。テレワーク用の会社システムと自宅PCのリモート接続やweb会議・デジタル面談用の各種ツール・サービス等があり、この時期、無償での提供もなされています。さらに、「働き方改革推進支援助成金」等、国からの助成金を活用することも考えられますので、必要となるツールを選んで活用し始めることが大きな一歩になると思います。その際、重要なことは「お客様本位の業務運営」なのかを常に問うことにあろうかと思います。この精神が企業・組織に貫かれていること。特に、在宅勤務を行うにあたっては、各人の裁量範囲も広がって来ますので、全社員に徹底されていることが重要です。このように進化・変革が求められる時代にあっては、変化・進化させるべきものと守り続ける必要があるものの見極めがなされていること、それらが全員に周知徹底され、迅速・柔軟・確実に組織目標が実行されていくこと、言い換えれば、社員ひとり一人の人間力を含めた組織力が求められると思います。この機会に組織力やメンバーの人間力に真正面から向き合い、磨き上げて行くことで、このコロナ禍を新たな飛躍に向けた盤石な体制の整備・構築、組織力向上の絶好のチャンスにすることが出来るかもしれません。

【Afterコロナに向けた布石】
 例えば、今回の事態に対しては、緊急避難的に迅速・柔軟に対応し、一方で、組織としてのお客さまとの繋がりや存在意義、システムに対する考え方・方針(ITガバナンス)やセキュリティに対する考え方・方針等を明らかにする、求められる人材像を明らかにするような取組をしておけば、Afterコロナに向けた大きな布石になって行くことになると思います。コロナ早期収束を願うと共に、是非、このコロナ禍を雌伏の時として、次なる雄飛の時に備えるチャンスと出来るような取組をして頂くことを祈っています。

【ここだけは気を付けて!】
なお、緊急的対応としてテレワーク等実施するにあたっては、セキュリティリスクには十分留意し、くれぐれも顕在化させることのないようにしてください。
★テレワーク実施時の留意点★
 ・IPA:テレワークを行う際のセキュリティ上の注意事項
  https://www.ipa.go.jp/security/announce/telework.html
 ・総務省:テレワークセキュリティガイドライン
  https://www.soumu.go.jp/main_content/000545372.pdf
 ・警視庁:テレワーク勤務のサイバーセキュリティ対策!
  https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/cyber/joho/telework.html

K System Planning
島田洋之