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■保険システムよもやまばなし 

第32回: 番外編「withコロナ:ニューノーマル生活下での集合研修 その2」

 コロナ禍、そして猛暑の日々。依然、コロナ感染者数の推移に一喜一憂しながら、熱中症、コロナ感染に神経を尖らす日々を過ごしています。

さて、今回の「保険システムよもやまばなし」。前回の、「withコロナ:ニューノーマル生活下での集合研修」の続編をお伝えします。

■この時期に集合研修! 無事終了!!
「緊急事態宣言解除に伴い、集合研修を再開したいのでアドバイス願いたい」との相談を受け、「この時期に集合研修!?」と思ったのですが、つい了解してしまい、その後の研修開催に向けての準備等について前回ご紹介しました。
そして、その研修が今般無事終了しました。参加者は20代の若者約30人。研修期間約一か月。研修開始後、いったん収まっていた感染者数も若い世代中心に増加していく中、感染リスクのプレッシャーを感じる日々でしたが、滞りなく終了することが出来、ホッとしています。「withコロナ:ニューノーマル生活時代の集合研修」として、みなさまのご参考にして頂ければと、今回の顛末について、続編としてお伝えしたいと思った次第です。

 

■新型コロナウィルス感染対策
研修実施に際して、新型コロナウィルス感染対策は以下の通りとしました。基本的考え方は、「飛沫感染」・「接触感染」対策として、「感染源を断つ」・「感染経路を断つ」。そのための、三密回避、手洗い・清掃の徹底を行いました。
具体的には、以下のルールを明らかにし、徹底順守を行いました。
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●体調確認&検温(自宅及び研修会場入口にて検温、一定温度以上参加不可)
●研修会場入口でのアルコール手指消毒(消毒薬配置)
●研修会場における十分なスペース・換気の確保
 ・1人当たり10立方メートル以上の気積確保(4平方メートル以上の面積確保)
 ・1人当たり30立方メートル以上/時間の機械換気さらに窓の定期的開放による換気促進
●研修会場内各人間距離最低1m確保
●マスク着用義務
●フェースシールド・ニトリル着用(グループディスカッション時)
●共用物の排除
●高頻度接触部位定期的清拭
●熱中症配慮
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上記ルール策定に向けて参考にした主なガイドラインは以下の通りです。(詳細については、前回のメルマガをご覧ください。)
・厚生労働省:新しい生活様式ガイドライン 「新しい生活様式」の実践例
・経団連:オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン
・学習塾事業者における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン
・事業者向け「東京都感染拡大防止ガイドブック」学習塾編  等

 

■リスク低減に向けて:オンライン形式研修の提供
この研修では知識習得だけでなく、グループワークによるコミュニケーションスキル研鑽にも主眼を置いて集合研修を前提としていましたが、コロナ感染リスクを踏まえてオンライン形式研修も用意・提供出来るようにし、参加者からの要請にも柔軟に対応出来るようにしました。

 

■重要なルールの順守徹底!
ルールを作っても全員が順守しなければ全く意味がありません。特に、新型コロナウィルス感染症の場合、各人が「感染しない、感染させない」と言う気持ちを強く持って、的確・適切な行動を取ることが求められます。研修開始後しばらくは緊張感もあり、ルール順守の基本動作徹底がなされていますが、時間の経過とともに、慣れや、災害心理学でいう正常性バイアス(「自分は大丈夫!」「まだ大丈夫!」)が研修参加者や主催者サイドに生じ始めます。まず、主催者サイドにこのようなバイアスや気の緩みが生じないように、チエックリストによる日々の指差し確認を行ないました。
・(厚生労働省)職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト
・(東京都)感染拡大防止チェックシート:学習塾編

また、研修参加者に対してはコロナ感染リスクに対して「正当に怖がる」ことを認識させ、その予防策の必要性とルール順守について毎朝伝えました。研修参加者へのコントロールは研修会場内ではある程度は有効ですが、昼食時や研修終了後、土日休日等、研修会場から一歩外に出るとout of コントロールになることから、若い研修生に対して、社会人としての自覚・振る舞い、自己責任を強く訴えかけました。この訴えがどこまで功を奏したのか分かりませんが、結果として一人の体調不良者・感染者を出すことなく終了出来ました。研修参加者全員に対して感謝の気持ちでいっぱいです。

 

■結構大変!オンライン研修
前述したように、今回の研修では、コロナ感染リスクを踏まえてオンライン形式研修も用意・提供出来るようにし、参加者からの要請に柔軟に対応出来るようにしました。オンライン研修には、研修開始時から約10名、研修参加者の三分の一の方が利用されていました。途中、若い世代の感染者数増加に伴って、各社の感染リスク管理方針により、オンライン研修参加への変更が進み、研修終了時には約20名の方がオンライン研修受講になっていました。この研修では知識習得だけでなく、グループワークによるコミュニケーションスキル研鑽にも主眼を置き、また、現物機器を使った操作研修なども含んでいましたので、いろいろな点で苦労があり、工夫が求められました。
●研修参加者各人の環境(PC、NW)
 研修参加者各人の利用するPCやNW環境が様々であり、安定性や見易さ、各種ツール(オンライン付箋やホワイトボード、オンラインドキュメント等)の利用等に制約・影響が生じ、各人環境の把握と個々の対応策設定に苦労しました。
●オンライン研修基盤
 オンライン研修基盤として実績・定評のあるシステムを利用しましたが、それでも日中の定時になると利用者が集中するのか不安定になる等の事象が発生し、その対応に苦労しました。
●研修配信環境
 研修の安定的な配信や見易さ・聞き易さを確保・維持していくためには、研修配信元の環境:バックアップを考慮した太いNW、ある程度の性能の複数のPC、さらに複数のマイクやビデオ、それらの機器をコントロールするスイッチャーなどの整備・充実が求められ、その要員対応含めて日々対応していくことになり苦労しました。時間的・経済的制約からあきらめざるを得ないものもありました。
●研修形態・コンテンツ
 オンライン研修は顔出しやグループセッションツールを活用することで、双方向性やグループワークを実現していきました。オンラインチームのグループワークはアウトプットオリエントになって行く傾向があり、深堀の論議を促すよう講師からの働きかけを意識する等意識していきました。また、ペーパータワーやマショマロチャレンジ等のチームビルディングゲームはオンラインで出来るやり方に変更し、現物機器操作研修にあたっては、現物機器を各研修者の手元に現物機器を送付する等、いろいろな工夫・苦労がありました。

■今後に向けて
現在の新型コロナウィルス感染状況を踏まえると、この状況は今しばらくは続くと想定せざるを得ないと思います。そういった環境にあっても、人材育成は会社や社会にとって不可欠なことであり、いろいろな工夫をしながら、実践されていくべきものと思います。今回は、まだ慣れない中で手探り状態のような感じで対応していきました。今回の経験で、効果的なオンライン研修のやり方、そのために必要な環境等明らかにすることが出来てきましたし、集合研修で得られるメリットなど整理出来てきました。今回の経験を踏まえて、「withコロナ:ニューノーマル生活時代の研修」について、ブラッシュアップしていければと思っています。さらに良くしていくために、みなさまから、いろいろなご意見、ご提案など頂ければ幸いです。

K System Planning
島田洋之