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■保険システムよもやまばなし 

第9回:「システムの寿命(2)」

  台風! 地震! 改めて「天変地異」と言う言葉を身近に感じるこの頃です。

  さて、「保険システムよもやまばなし」のテーマは、前回から「システムの寿命」。保険代理店業務に係るシステム依存度は高く、システムの継続的な安定稼働は代理店経営にとっても重要な課題の一つになっていること。「システム体制」、「老朽化」、「システム対応限界」等により顕在化するシステム寿命といったリスクを想定して、必要な対策を講じておく必要があることをお伝えし、まずは、自社のシステム環境(体制や技術)に、このような兆候が無いか確認しておくべきとお伝えしました。

  そう言った中、2018年9月6日のNHKニュースで、経済産業省が古いコンピューターシステムを刷新しないと障害の発生や生産性が低下する等を問題視し、企業に対しシステムを刷新するよう求める方針であることが報道されました。どの業界、ビジネスにおいても同じような課題が起きていることを改めて認識しました。

  システムを長く使っていると、機器の老朽化やWindows等の基本ソフトウェアのバージョン等に起因して、システム入れ替えせざるを得ない状況になることがあります。
機器が急に故障! ⇒ 古い機器のために部品供給が出来ず新しい機器入替 ⇒ 最新バージョンの基本ソフトが必要 ⇒ 新しい機器・最新の基本ソフト環境上で現行システム稼働せず!と言った事態です。ほんの小さな部品の故障が、一気にシステム継続性リスクを顕在化させてしまうケースです。突然起きて、修復までにそれなりの期間・コストが必要になってきます。「システムは動いていて当たり前」と思っている方々の理解を得るのにも苦労するケースです。こう言ったことは、要員や体制面を原因に生じることもあります。長くシステムを担当していたメンバーや業務委託していた会社の離脱等で、システムの安定稼働が出来なくなるケースです。

  このような事態が生じないように、どのような機器や基本ソフトが使われているのか等、システム構成を確認・管理しておくこと、また、必要に応じて、機器や基本ソフトの刷新をしておくことが求められます。要員・体制面では、代替性の確保のために、ドキュメンテーションの整備・確保や、人材育成など考慮しておくことが求められます。システムの構成管理や要員・体制面のスキルインベントリー明確化・代替性確保等、聞き慣れない言葉に、どうしようと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、要は、ご自身の健康管理と同じように、一年に一回程度は確認・評価し、自身の状況を知り、必要に応じた対応を図ると言うことに尽きます。
確認・評価は、世の中に出ているガイドやチェックシート等を活用して自社内で確認することや、信頼できる専門家にお願いする等やり方はいろいろあります。システムの継続性リスク排除のために、是非一度お試しください。

 今回は、「システムの寿命」その兆候確認・評価についてお伝えしました。
次回は、一歩進めて確認・評価した状況に対する対応策等についてお伝えしたいと思います。

K System Planning
島田洋之


ご参考 2018年9月6日 NHKニュース
【古いコンピューター そのままだとGDP12兆円の損失】:
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企業が古いコンピューターシステムを刷新しないと生産性が低下するなどして7年後には日本のGDP=国内総生産が最大で年間12兆円失われるとした試算がまとまりました。
経済産業省は企業に対しシステムを刷新するよう求める方針です。経済産業省によりますと、コンピューターシステムを定期的に刷新する作業は多額の費用がかかるうえシステム障害も懸念されることなどから、大企業でも十分対応できていないケースが多いということです。この影響について経済産業省は有識者を集めた会議で検討し、このほど報告書を取りまとめました。
それによりますと、システムを長い間、刷新しないと、基盤ソフトのサポートが終了したり古いシステムに精通した人材が減ったりして、トラブルが起こりやすくなること。そして、最新の技術を活用しないことで生産性が低下するなどの悪影響があり、7年後の2025年には日本のGDPが最大で年間12兆円失われると試算しています。
このため経済産業省は、今年度中に企業向けのガイドラインを策定してシステムの刷新を行うよう求めるほか、国の機関がシステムを点検する仕組みを設ける方向で調整することにしています。
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